のらねこ生活  記録本部

miruが適当なことをつぶやいているよ 基本ツイッターやpixivに生息してるよ テスト嫌だよ

お社 pixivup作品

あてんしょん
ノラガミ7巻までのネタバレを含みます

・夜ト目線+ひより目線です

・雪音君空気

・文章力は家出しました

・同じような話や似ている話があったらすみません

それでもいい方はどうぞ

 

 

恵比寿が雪音を買いたいと金を差し出し、俺はお社が欲しくてたまらなくなった。
結果、雪音は恵比寿のところに行かず…
結果としてはそれでよかった。良かったけど…
やっぱりお社が欲しかった。
子供のころからの夢だったお社。
誰にも作ってもらえなかったお社が。
「おい夜ト。そろそろ布団から出て来いよ。」
「夜トちゃん出ておいで?ユッキーも心配してるよ?」
「やだ。」
「そんなにお社欲しいのかよ…」
「こんにちは~」
外でひよりの声がした。
「あ~!ひよりんいらっしゃい!」
「えっと…夜トは…?」
「あれだよあれ、ひより。」
周りから楽しそうな声が聞こえてくる。
こんなに嬉しいのはいつぶりだろうか。
「なんで落ち込んでるの?」
「お社が欲しかったって凹んでんだよこのダダこねこは!」
「夜ト、そんなにお社欲しいの?」
「…欲しいさ。ないなんて人から『要らない』って言われてんのと同じだ。」
外でひよりが笑った気がした。
「よかった。」
そうつぶやいて何やら袋をあさってる。
「これ 夜トにあげる」
そういって布団の上に置いたのは…
「おお!これはミニお社!?」
小さくてみすぼらしいけど可愛くて俺の欲しかったお社。
「作ったのぉ!?」
「はい、ちょっと作ってみました」
それも人が自分の手で作ってくれた…俺のためにくれたお社。
欲しかった。手を伸ばせば届くところにお社がある。
それでも…俺が触っていいものなのだろうか。
人も、妖も、神器も斬ったこの俺が。
でもやっぱり欲しかった。ひよりが作ってくれたこのお社が。
「ごめん…有難う」
無意識に呟いていた。
お社を手に取ると温かった。
『夜ト』とかかれた看板や、お賽銭箱まであるしっかりとしたお社だった。
嬉しかった。嬉しくてたまらなかった。
『お前にそんなものはいらない』
ガキの頃の俺。今、お社が手に入ったぞ。
大切な人が作ってくれたお社が。
涙がでた。涙が出て止まらなかった。
「よかったな欲しがってたお社だぞ」
「これで少しは元気に…」
「泣くか—!?」
ああ、泣いてしまったよ。ひより。
嗚咽がこぼれた。あっやべえ鼻水…
ひよりが笑う。雪音や小福、大黒も笑う。

「有難う」

 

 

雪音君が恵比寿さんの誘いを断ったと電話で小福さんが教えてくれた。
「これで夜トもひと安心ですね」
「んーそれがねぇー」
「何かあったんですか?」
「うん…何があったわけじゃないんだけど…凹んじゃって」
夜トが…凹む?
「あっそれじゃあ明日遊びに行きます。」
「うん!ありがとねひよりん!」
「いえ!それでは…」
とりあえず…夜トが元気になれるもの…
5円?うーん…あっ!

朝になった。
「それじゃあ行ってきます!」
「はい。行ってらっしゃいませ。」
小福さんの家に向かう。
20分ほどしたところで小福さんの家に着いた。
「こんにちは~」
「あ~!ひよりんいらっしゃい!」
小福さんが来てくれた。
だけど肝心の夜トの姿が見えない。
夜トの場所を聞くと布団の中で凹んでいるらしい。
「なんで落ち込んでるの?」
「お社が欲しかったって凹んでんだよこのダダこねこは!」
「夜ト、そんなにお社欲しいの?」
「…欲しいさ。ないなんて人から『要らない』って言われてんのと同じだ。」
夜トが寂しそうに答えた。
自然と笑みがこぼれた。
あー…。作ってきてよかった。喜んでくれるだろうか。
「よかった。」
袋に入れてきたものを布団の上に載せる
「これ 夜トにあげる」
「おお!これはミニお社!?」
雪音君と大黒さんが声をそろえていった。
「作ったのぉ!?」
「はい、ちょっと作ってみました」
雪音君や小福さん、大黒さんに夜トには可愛すぎるなどと言われてしまったけど。
夜トが喜んでくれるなら嬉しい。
ふと夜トが何かを言った気がしたけれど。気のせいだったかもしれない。
手作りでとてもみすぼらしく、立派なお社…なんてとてつもなく遠くて。
こんなので良かったのかな?
「よかったな欲しがってたお社だぞ」
「これで少しは元気に…」
夜トを見ると泣いていた。
「泣くか—!?」
いや、喜んでくれるってだけならまだしも…
小福さんがお社の大切さを教えてくれた。人からの想いの証…か。
夜トはやっぱり寂しかったのでしょうか?
夜トはやっぱり人に忘れられるのが怖かったのでしょうか?
夜トから嗚咽がこぼれた。…鼻水もこぼれた。
笑ってしまった。みんなも笑う。
夜トが
『有難う』
とつぶやいた気がします。

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そのあと小福さんの家でお昼をごちそうしてもらいました。
「いやー!うまいなぁ」
夜トはそんなことを言いながらもお社をずっと握ったままでした。
「はぁ…」
「おい、夜トどこいくんだ?」
「ん?ちょっと上に行くだけだよ」
夜トがお社を持って上に上がっていった。
「ちょっと見てきます。」
少し気になってしまい、ついてきてしまいました。
雪音君が寝泊まりしている部屋で夜トは一人、お金の入った一升瓶から5円を一枚とりだして…
いつものように指ではじいて。
「あなたにご縁が有らんことを。」
とても弱く呟きました。
そしてその5円を、私の作ったお社の中に入れました。
一応ご縁が入る大きさにしたのは正解だったのだろうか…?
そして夜トは泣いていました。

その姿は、とてもきれいでした。

 

 

あとがき

長くなって申し訳ないです。
ここまで読んでいただき有難う御座います。
ひよりさんの口調がおかしいですがスルースキル発動させてください。
夜トはお社にひよりからもらった5円を抜き出して入れていたらいいなと思いました。ハイ。
gdgdな文章を読んでいただき有難う御座います。
それでは。