のらねこ生活  記録本部

miruが適当なことをつぶやいているよ 基本ツイッターやpixivに生息してるよ テスト嫌だよ

携帯電話 pixivup作品

あてんしょん
・夜ト+雪音君目線です

・夜トがひよりとの縁を切り、ひよりが高校三年生になったころのお話です

・文章力はありません

・無駄に長くgdgdです

・似ている話や同じような話があったらすみません

それでもいい方はどうぞ

 


プルルルルル
携帯が鳴った。
俺はいつも通りの営業文句を唱えた。
「はい、ご指名ありがとうございます!早くて安くて安心、デリバリーゴットの夜トでございます!」
「えっ…あ…やばいかも…」
最後のほうは声が小さくなっていった。
その声は少し聞き覚えがあるような無いようなな…そんな声だった。
「まっ、この番号にかけてきたってことはあなた今困っているんでしょう?」
「えっ…いやえっと…」
「まあ今すぐ向かいまぁす!雪音、行くぞ!」
「はいよ」
そして瞬く間に依頼主の元へ移動する。
そこは学校の屋上だった。
依頼主は女子生徒で髪が長い。とてつもなく似ていた。
誰にとは言わない。忘れ去った記憶なのだから。
「え…?うわあ…っ」
その女子生徒はこっちを向きそして腰を抜かした。
雪音が動揺する。それもそうだ。
その女子生徒は1年前俺らと縁を切った『壱岐ひより』本人だった。
「お嬢さん大丈夫ですか?それで悩みはなんですか?いじめ?」
すこしだけ、すこしだけ険のある声だったと思う。
「あ…えっと私自身ではないんですけど…っていうかあなたたち何処から来たんですか!?」
「いやぁ…神ですから!」
昔、こんなやり取りをしたような気がする。
「すみません警察ですか?自分を神というジャージの男が…」
刃物で切られたような痛みが胸に走った。
ひよりが轢かれ、病室に見に行ったときと同じ反応をされてしまった。
「まあまあ…それで?用事はなんですか?」
一応電話は切ってくれたらしい。
「えっと…先ほども言いましたが私自身ではなく友達なんですけど…」
そういいながら少し下のほうを見た。
ここから梯子を伝って下のほうに降りられるらしい。
「彼女…いじめられているみたいで…」
「ふーん…それを自分で止めず神頼みとね~」
「おい夜ト!」
「夜ト…?」
ひよりが反応したと思ったが何もなかった。
「まあいい。雪音、縁を切るぞ。」
「え…あ、うん」
「来い、雪器!」
その仕事は簡単に終わった。
「それじゃあはい。」
ひよりに手を突き出した。
いつもは先にもらっているのをすっかり忘れてしまったな…
「え…ああえっと、はい。有難う御座います」
いつも無意識にもらっているので気が付かなかったが
「あれ?あ、いやなんで五円渡してるんだろう…もっと必要ですよね…ごめんなさい」
驚いた。
ひよりはやっぱりまだ少しだけ覚えているのかもしれない。
ひよりが五円を取り戻そうとしたがすぐに指で五円をはじいた。
そして
壱岐ひより、あなたにご縁が有らんことを」
そういうとすぐにその場から移動した。
後ろから「なんで名前…」という声が聞こえてきた
当たり前だ馬鹿。忘れるわけないだろ。

 

 


ひよりの依頼をこなした後、夜トは元気がなかった。
小福さんたちにも大丈夫かと聞かれたが夜トは答えず二階に上がっていった。
「すみません。ちょっと落ち込んでるみたいで…」
大黒さんは他に何も聞かず「そうか」と答えるだけだった。
夜トを追いかけ二階に上がると何やら携帯を操作していた。
後ろからのぞき込むと一つの番号を登録していた。
それ以上見なくてもそれが誰の番号かすぐにわかってしまうほど根強く記憶の中に残っている。
今日の夜トはとてつもなく動揺していた。
夜トらしくなかった。
操作が終わると夜トは携帯を放り出し布団の中にもぐりこんだ。
動揺していたから忘れるために寝るのかと思ったが、何かが違った。
夜トは泣いていた。
何があってもお茶らけていてバカみたいな夜トが泣くのは珍しい。
俺はなぜか涙が出なかった。
ひよりと縁を切ったその日、俺は夜トの前でたくさん泣いた。
泣いて泣いて泣いて。今はもう涙が出ないほどに。
ふと、縁を切ったその日夜トが泣いていなかったことを思い出した。
なぜと聞くと
「別に。いつか必ず来るとは思っていたしな。悲しくなんてないさ。」
表情が抜け落ちたような無表情でそうつぶやいた。
そのあと大黒さんから聞いたけれど、ほんの少し俺は夜トを刺していたと。
俺は刺されないから痛くはないが、きっと夜トはつらかったのだろう。
今日夜トが泣いているのは、ひよりがほんの少しだけ夜トの名前に反応したから。
ひよりが少し、かすめる程度に覚えていたことが夜トを逆に追い詰めたのだろ。
部屋の中には俺と夜ト。
夜トの嗚咽をこらえる音だけが部屋に響いていた。

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ひよりにあってから数日後夜トの携帯がなった。
けれど夜トは出ようとしない。
「携帯なってるけど…?」
「え?あぁ…悪い。」
夜トが携帯に手を伸ばし液晶を見ると、瞬く間に表情を変え電話に出た。
「はい、ご指名ありがとうございます!早くて安くて安心、デリバリーゴットの夜トでございます!」
その声は少し湿っていた。

 


あとがき

連続ノラガミ小説で申し訳ないです。
前回投稿した「お社」が頭の中で考えられるのと同時にこちらも浮かんできてしまって…
忘れないように書いていました。
今回はひよりとの縁を切った夜トのお話でした。
縁を切ったその日夜トは雪音を思って泣けなかったからひよりにあったらそれが爆発して…みたいな
ひよりさんが携帯変えて新しい番号を登録している夜ト…
そしてひよりさん久しぶりに体を落として夜トに相談…みたいな感じだったらいいなぁ…
縁を切った意味がなくなりますがw
あとがきのほうまでgdgdで申し訳ないです<(_ _)>
ここまで読んでいただき有難う御座います。
それでは